トム・ソーヤーの冒険
主題歌・オープニングテーマ曲

テレビアニメ「世界名作劇場」/歌:日下まろん(ひさか まろん)

「トム・ソーヤーの冒険」は、1980年に放送された世界名作劇場シリーズのテレビアニメ作品。アメリカ・ミシシッピー川沿いの田舎町に住む少年トム・ソーヤーと親友のハックが大自然の中で繰り広げるいたずらと冒険の日々を描く。

若々しい女性の歌声が爽やかな「トム・ソーヤーの冒険」主題歌・オープニングテーマ曲『誰よりも遠くへ』は、作詞:山川啓介、作曲:服部克久 。

ジャズのメロディも登場

アニメの舞台がジャズの発祥地ニューオーリンズに近いということもあってか、オープニング曲の一部のメロディには、ジャズトランペット奏者ルイ・アームストロングのレパートリー『ハロー、ドーリー!Hello, Dolly!』を意識したと思われるフレーズが登場する。

また、スコットランド民謡『ロッホ・ローモンド』の影響も少なからず見受けられる。スコットランドやアイルランドからはアメリカへ多くの移民が移り住んでおり、その音楽はやがてアメリカの音楽の重要な一部として溶け込んでいった。

歌詞は大人に向けたメッセージ?

オープニングテーマ曲『誰よりも遠くへ』の歌詞をよく聞いていると、子供向けのアニメ主題歌なのだが、大人になってから聞いた方がより味わい深く鑑賞できる内容になっているように感じられる。

例えば、「つらい時も顔を空に向けろ 忘れた夢が見えるよ」や、「男の子は回り道をしても 夢の海へ着けばいい」、「重たい靴など脱いで生きようぜ」など、かつて少年・少女だった大人たちへのメッセージとも解釈できるのではないか。トムソーヤーのようなキラキラした少年(少女)の心をいつまでも持ち続けたいものだ。

ちなみに作詞者は、『太陽がくれた季節』、『銀河鉄道999』、『ありがとう・さようなら』などの歌詞を手掛けた山川啓介。

主題歌は小学生が歌っていた?!

「20世紀テレビ読本 世界名作劇場大全」(同文書院)によれば、「トム・ソーヤーの冒険」オープニング・エンディング曲ともに、歌っていた日下まろん(ひさか まろん)はなんと当時小学六年生だったそうだ。

意識して曲を聴いてみれば、確かに初々しく若干頼りない感じの歌声ではある。これが本当に小学生の歌声であったとすればそれは無理のない話だ。経験の浅く若い歌い手にしか出せない独特の歌声が逆に良い味を出している。

ちなみに、「トム・ソーヤーの冒険」放送当時に歌手デビューしていた有名な小学生と言えば、史上最年少の姉妹デュオ・シンガーソングライターとして話題を集めた「チューインガム」が思い出される。

チューインガムの作曲によるラジオ関西イメージソング『海のみえる放送局』は、今でもラジオ関西の深夜番組などで耳にすることができる。

【試聴】オープニングテーマ曲『誰よりも遠くへ』