日立「この木なんの木」CMソング
CMソング・企業テーマソング 有名な曲
「この木 なんの木 気になる木♪」の歌い出しで有名な日立企業CMテーマソング『日立の樹』は、作詞:伊藤アキラ、作曲:小林亜星、1973年の初代放送時からCMソングとして使用されている。日立「世界・ふしぎ発見」CMでもおなじみ。
CM映像で登場する大きな木は、ハワイ・オアフ島のモアナルア・ガーデン(Moanalua Gardens)にあるマメ科の樹木「モンキーポッド」(上写真)。樹齢は100年を越え、高さ25m、幅40mにわたる。
グーグルマップで真上から衛星写真で見てみるとよく分かるが、モアナルア・ガーデン内には大きな木がいくつか点在しており、「日立の樹」としてCM用に撮影される場合は、広い芝生の公園に一本の大きな木がポツンと立ってるように絶妙な角度から撮影されている。
【試聴】日立の樹 この木なんの木 歌詞付き
モデルとなる実在の木は決まっていなかった
CMソング『日立の樹』の作曲が始まった当時、モデルとなる実在の木は決まっておらず、初代CMではアニメを用いたイメージ映像が採用されることになった。
作詞を担当した伊藤アキラ氏は、CM制作スタッフから「日立の樹」の説明を受けた際、「この木は、なんという木ですか?」、「どんな木なのですか?」、「どこにあるのですか?」など具体的な質問を投げかけたそうだ。
当時はモデルとなる実在の木が決まっていなかったため、名前もなければ、どんな木なのか、CM制作スタッフにも分からない。作詞者からの質問に対し、スタッフは「わかりません」「知りません」と返すばかりだったという。
このやりとりがそのまま歌詞に活かされたというのはウソのような本当の話。公式サイトのコメントでも、「もしもCMが実写の木で制作されることになっていたら、この歌詞は生まれなかったかもしれません。」と当時を振り返っている。
「日立の樹」は世界各地に4本あった?!
1973年からテレビ放送された日立企業CMテーマソング『日立の樹』だが、その映像に用いられた実在の大きな木は、今日定着したハワイ・オアフ島の「モンキーポッド」を含め、合計で4本の「日立の樹」がCMに使われてきた。主な歴史は次のとおり。
初代:1973 - 1975
アニメで描写した大木の映像
2代目:1976 - 1979
実写版「モンキーポッド」へ
3代目:1979 - 1980
マンゴーの大木(ハワイ島ハワイ)
4代目:1981 - 1982
バニヤンツリー(シンガポール北部)
5代目:1983 - 1984
カリフォルニアオーク(ロサンゼルス・オレンジカウンティ)
6代目以降:1985 -
現在の「モンキーポッド」で定着
当初のCM方針では、2年おきぐらいに世界中の大きな木をいろいろ紹介していく予定だったようだが、視聴者から「モンキーポッドのCMをまた見たい」という声が多く寄せられるようになったため、6代目CMから現在の「日立の樹」に定着していったとのこと。
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