ゴー・ウェスト Go West
Stand Up! Champions Theme

サッカー応援歌/ヴィレッジ・ピープル Village People

アメリカの6人組ディスコ音楽ユニット、ヴィレッジ・ピープルによる1979年リリースのヒット曲『Go West ゴー・ウェスト』。

親しみやすいメロディで数多くのカバーが存在しており、サッカーサポーターの応援歌としても定着している。

曲名『Go West』の意味については、19世紀アメリカの西部開拓時代におけるスローガンを想起させるが、この楽曲においてはもう一つ大きな裏の意味が込められている(後述)。

19世紀アメリカの歴史については、こちらの特集「ドナドナ研究室 リパブリック賛歌 歴史編」を参照されたい。

ヴィレッジ・ピープルとは?

ヴィレッジ・ピープル(Village People)は、代表曲『Y.M.C.A.』や『In the Navy』など、ゲイをコンセプトとしたディスコソングで1980年代に人気を博した。グループ名は、ニューヨークのグリニッジ・ヴィレッジにあるゲイ・ディスコに由来する。

『Go West』は一見するとアメリカ西部開拓をテーマとする真っ当な内容にも取れるが、大きな裏の意味(ある意味表の意味)としては、ゲイ解放のユートピアとみなされたアメリカ西部サンフランシスコへの憧れが込められているという。

ペット・ショップ・ボーイズがカバー

1993年には、イギリスのポピュラー音楽デュオ ペット・ショップ・ボーイズ(Pet Shop Boys)がカヴァー。今日ではこのペット・ショップ・ボーイズ版が広く知られており、テレビ番組やCM、スポーツの試合などはこのカバー版が用いられることが多い。

なお、ペット・ショップ・ボーイズのボーカル ニール・テナント(Neil Tennant/1954-)は、自らゲイであることをカミングアウトしており、ライヴ・パフォーマンスではゲイ的な表現も見られる。

サッカー音楽としてのGO WEST

原曲のコンセプト・意味合いはともかくとして、21世紀の今日では『Go West』はサッカーサポーターの応援歌・チャント(チャンツ/chants)として世界的に広まっている。

内容的にはサッカーと関連性がないため、なぜ『Go West』がサッカーの歌として広まったのか疑問に思う人もいるようだが、『Pop Goes the World』や『I Will Survive』など他のチャンツと同じく、メロディの親しみやすさや知名度、歌いやすさ、替え歌のしやすさなどの条件さえ揃えば、原曲の内容やサッカーとの関連性はそれほど重要視されない傾向にあるようだ。

サッカー応援歌としての元祖は、イングランド・プレミアリーグのサポーターによるチャント(chant)。日本でもJリーグの浦和レッズ(アーレ フォルツァ浦和レッズ)や横浜FC(アーレ ブルビアンコ)、日本代表(オーレー オオ日本)などが有名。

最初に歌い始めたのは誰?

具体的にどのサッカークラブのサポーターが『Go West』をチャントとして歌い始めたのかについては、一説によれば、ペット・ショップ・ボーイズ盤がリリースされた1993年頃からイングランド・プレミアリーグのアーセナルFC(Arsenal F.C.)が使い始めたとも言われている。マンチェスター・ユナイテッド(Manchester United/Man U)とする説も見られる。

アーセナルでの替え歌は様々あるようだが、最も有名と思われるチャントとしては、例えばアーセナルが1点ゴールを決めた時に、サビの歌詞に合わせて「one nil to the Arsenal」などと歌われるようだ。なお、「nil ニル」とはスポーツで使われるイギリス英語で「0 ゼロ」を意味する。「one nil ワン・ニル」でスコアが「1対0」の意。

他のサッカークラブによる『Go West』の替え歌としては、例えば「Go West Bromwich Albion」などのようにチーム名を入れ替えたり、「Stand up, if you love England」とイングランド代表を応援する際に使われるケースなどが見られる。ドイツ語では「Steht auf Deutschland! シュテート アウフ ドイチュラント」。ちなみに相手チームをけなす場合は「Stand up! If you hate Scotland!」などと歌われるようだ。

2006ワールドカップ・オフィシャルソングに

サポーターチャントを通じて、すっかりサッカーの歌として定着した『Go West』。ついに2006年には、サッカーW杯ドイツ大会の公式ソングとして新たな命を吹き込まれることとなった。

曲名は、『Stand Up! (Champions Theme) スタンド・アップ(チャンピオンズ・テーマ)』。オーケストラのアレンジに乗せて、イタリアのバリトン歌手パトリツィオ・ブアンネ(Patrizio Buanne/1978-)が高らかに歌い上げる。

歌詞では、サビの部分が「Stand up for the champions」と歌われ、世界一に輝くチャンピオンとなるべく戦う世界の代表チームへのアンセムとなっている。2006年大会のトーナメントではスタジアムで全試合この曲が流された。

『Stand Up! (Champions Theme) スタンド・アップ(チャンピオンズ・テーマ)』は、2006FIFAワールドカップ・オフィシャルアルバム(右ジャケット)に収録されている。

Stand Up (Champions Theme)

Go West - Pet Shop Boys

【試聴】Stand Up! (Champions Theme)

【試聴】Pet Shop Boys - Go West

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